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海洋生物付着を防ぐ
海は水と微生物のスープです。微生物は船体、船舶の部品、船内配管内部に付着して、より大きな生物を引き付けます。
生物付着は、すべてのサイズ、タイプの船を横切る水の自由な流れを妨げ、船内に入ると機器トラブルの原因となります。 この生物付着問題の始まりはごくわずかなことです。 微視的で、取り除くことも簡単に思えます。 しかし、それは数週間から数ヶ月以内に急速に悪化します。
目次
海洋生物付着による弊害

船舶へ海洋生物付着することによる影響
- 船体抵抗が増すことによる燃費効率の悪化
- 海水冷却ラインの閉塞、流量不足による機器効率悪化及び機器トラブル
- 本来の生息域からの移動より、外来生物となることによる環境破壊
海洋生物付着を防止する



船舶の海水取水口(シーチェスト)や海水ラインへの海洋生物付着を防止する一般的な方法を紹介します。
- 電極タイプ
- 銅イオン及びアルミイオンを発生させ、防汚被膜を発生させ付着を防止する。
- 電気分解式
- 海水を電気分解し、塩素を発生させ、殺菌して付着を防止する。
- 超音波式
- 対象を超音波により、振動させ生物の幼体が付着することを防止する。
- 薬注式
- 海洋生物が嫌う薬液を直接注入して付着防止をする。
*船体への海洋生物付着防止対策として、ペイント対応や超音波式システムがあります。
それぞれの海洋生物付着防止システムのメリット デメリット
ここでは、電極式、電気分解式と超音波式の装置を使用した対策のメリットとデメリットをまとめてみました。
電極式 | 電気分解式 | 超音波式 | |
---|---|---|---|
初期コスト | 〇 | × | △ |
ランニングコスト | △ | △ | ◎ |
メンテナンス性 | △ | 〇 | 〇 |
環境性 | △ | 〇 | ◎ |
実績 | ◎ | 〇 | × |
大流量対応 | △ | ◎ | 〇 |
海の生き物との共栄
船舶の効率を上げる数センチ、数ミリの努力を積み重ねた結果、現在、多くの船舶が高効率に運航されています。また、機器メーカーも海洋生物付着によって、効率を損なわないよう様々なより良い方法を考えています。
一方で私たちは、海洋生物からたくさんの恩恵を受けています。
人間の活動の結果として、海洋生物が多くの影響を受け、その多様性が失われることが無いよう、さらに良い方法が考えられていくと思います。
株式会社マツイでは、海洋生物付着対策となる製品を取り扱っています。
そのほかにも、多くの舶用機器を取り扱っておりますので、以下よりお気軽にご相談ください。
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