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どの油回収装置を選べばいいの?

目次

油回収装置とは

油回収と一言に言っても、海や河川への流出油、海岸線に漂着した油、工業用廃油など…使用する用途によって油回収装置にも様々な種類があります。

想定される油によって油濁防除資機材も全く変わりますので、このコラムでは油回収装置の種類について紹介致します。

海域ごとの使用される油回収装置の違い

油回収装置の種類は海域ごとに大きく分類することができます。 油濁防除業界では防除する海域をバリア0~4に分けています。 バリア0を油流出源として、数字が大きくなるにつれて油が流出源から離れて流された海域を意味します。 流出源から油が流されれば流されるほど回収の難易度も上がります。 以下よりそれぞれのバリアの特徴とよく使用される資機材について紹介いたします。

バリア0

バリア0はオフショアに設置されたリグ等から流出した油の流出源での防除です。 油回収において最も重要なのは、できる限りこの流出源で全ての油を封じ込め、流出油をバリア1以降に広げないことです。 流出源で油を封じ込めるには、あらかじめオイルフェンスを敷いておく固定式オイルフェンスなどがよく使用されます。

バリア1

バリア1は油の流出源バリア0から流出した油のファーストステップの油濁防除です。 バリア0で封じ込められなかった油を回収し、流出した油の更なる拡大を防ぐ為には展開に時間がかからないオイルフェンス(ブームバッグ)を使用します。 ALL MARITIMのブームバッグであれば高速で流出現場に急行でき、航行中にシーアンカーを海面に投入するだけで固定式フェンスが展張し、流出油を素早く囲う事が可能です。 もしバリア1までに油の封じ込めができなければ、油はどんどん海に広がり、油回収作業が高度になり作業時間と費用が何倍にもなってしまいます。

バリア2

バリア2は、バリア1で流出量が多かったり、資機材が間に合わなかったりして回収できなかった流出油の回収です。 バリア1から広がってきた油の流れや方向に対応して先回りし、オイルフェンスで待ち構えます。

バリア3

バリア3は沿岸での油濁防除です。波が速くバリア2のオイルフェンスを抜けてしまった油や、流れの速い海域へ油が広がってしまった場合は、バリア3で高速に追跡・集油する必要があります。 波がある一定の速さになるとオイルフェンスの下を油がくぐり抜けてしまうため、油を追跡可能な集油装置が必要になります。

カレントバスターは流出油を「追跡」、「集油」、「油水分離」の3つを1つの機器で同時に行うことができる唯一の油回収装置です。

バリア4

バリア4は海岸線などに漂着した油の回収です。 陸上に漂着してしまうと環境に重大な影響を与えてしまい、回収作業も非常に難しくなります。 岩などに付いてしまった油を取り除くためにロッククリーナーを使用します。

カレントバスターは流出油を「追跡」、「集油」、「油水分離」の3つを1つの機器で同時に行うことができる唯一の油回収装置です。

その他陸上の工業廃水など

海や河川以外にも工業用廃水などに含まれる廃油の回収・油水分離を行う油回収器もあります。 小型でコンパクトであり、集油や排水処理だけでなく浮遊樹脂ペレットや樹脂パウダーの回収などの用途で様々なプラントにご使用いただけます。

マツイの取扱い油回収器メーカー

LAMOR

油回収装置業界での最大手メーカーであり、低粘度から重粘度まで幅広く対応できるラインナップが特徴です。 豊富なラインナップにより、想定される回収油や運用方法によって適切な資機材の選定が可能です。

ALL MARITIM

ユーザー様の使い勝手の良さや効率性を最重要視したメーカーです。 限られたラインナップではあるものの、特殊な技術やノウハウにより、カレントバスターやオイルスピルレーダーなどの画期的な資機材を取り扱います。

ワールドケミカル

国内製の油水分離器、廃水処理装置メーカーです。 海だけでなく工業用廃水処理の用途としてもお使い頂くことが可能です。

油回収装置の種類について

以上のように油回収装置と一言に言っても用途によって様々な種類があります。 どのような油を回収するのか、どのように運用するのかを事前にイメージして資機材を選定することが重要です。

ご質問などがございましたらお気軽にお問い合わせください。

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