冷媒どうしますか? PFAS規制対応 xEV熱マネジメント製品向け 高圧冷媒封止用エキスパンダープラグ
電動化が進む自動車業界で、乗員の快適性の確保しつつ車両の航続距離の延長に寄与する技術として重要性が増している空調やモーター、バッテリーなどを適切な温度に保つための熱マネジメントシステム。こうした中、欧州の環境規制当局が2023年に公表した化学物質規制案が業界内に大きな波紋を呼びました。規制案が認められると現在主流のフッ素系冷媒の主成分、有機フッ素化合物(PFAS)が使えなくなるからです。

要素部品を高耐圧化?熱マネの要、ヒートポンプシステムの新冷媒対応
フッ素系冷媒に代わる冷媒としては、二酸化炭素やプロパンなどの自然冷媒が候補に挙がっています。
二酸化炭素は動作圧力がフッ素系冷媒より5~7倍高く、高い耐圧構造や気密性確保のため技術的な難易度は上がるものの、欧州市場では一部の高級車、環境フラッグシップモデルで採用済。今後の化学物質規制強化により、熱マネジメント技術の要となるヒートポンプシステムへの二酸化炭素など自然冷媒の採用が量販車へも拡大していくものと予想されます。
冷媒流路封止部位の薄肉化に最適、高い耐圧性能をもつエキスパンダープラグ
スイスSFC KOENIG社では欧州Tier-1サプライヤーの自然冷媒対応製品の開発に参画し、欧州市場向け環境フラッグシップモデル搭載の熱マネジメント製品の冷媒流路封止用途でエキスパンダープラグを供給しています。PFAS規制対応で高圧の自然冷媒を使ったシステム開発をお考えのエンジニアの皆様には、冷媒流路封止部位の高耐圧化にエキスパンダープラグのご活用を提案致します。
自動車空調用冷媒の主な種類
冷媒番号 | 種類 | 地球温暖化係数(GWP) | 特徴 | 規制案の対象 |
---|---|---|---|---|
R-134a | HFC | 1410 | 不燃性 | 対象 |
R-1234yf | HFO | 4 | 大気中で分解、PFASの1つであるトリフルオロ酢酸が発生 | 対象 |
R-744 | 二酸化炭素 | 1 | 動作圧力が高い | - |
R-290 | プロパン | 10 | 強燃性 | - |
エキスパンダープラグ(EXPANDER PLUG) SFC KOENIG
製品の特長
- 組付け用下穴のタップ加工や接着剤不要、コンタミ発生リスクなし
- 大きい穴加工公差(0~+0.12mm)
- アルミを含む、あらゆる金属母材への装着が可能
- 最大50MPaまでの耐圧保証
- システム構成部品の小型化、薄肉化に適した製品仕様
エキスパンダープラグ
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